紛争の内容
あるアパートの1階を事務所として借りていた企業が依頼者です。
退去したあとに、原状回復について賃貸人と合意できず、敷金返還がなされなかったため、弊所にご相談にお越しになりました。

交渉・調停・訴訟等の経過
このような場合には、任意での交渉よりも調停など第三者が交通整理をする方が望ましいことから、速やかに調停を申し立てました。
賃貸人は調停に出席し、2回目の期日で原状回復費用の見積もりと、そのうちの一定割合(全額ではない)を敷金から引くことを提案してきました。

本事例の結末
この内容を当方依頼者も承諾し、3回目の調停期日で調停が成立し、調停で決まった通りの金額が、調停で決まった通りの期日に返還されました。

本事例に学ぶこと
私が調停委員や交通事故紛争処理センターの斡旋委員をしているからかもしれませんが、第三者が進行を整理してくれる紛争解決は、紛争が激しくなるケースが少ないと思います。
代理人である弁護士は依頼者の言い分を主張することは当然重要ですが、回収できないことが分かっている判決や、当事者間に恨みが遺るような判決が「本当の意味での解決」になるか、常に考える必要があると思います。

弁護士 野田 泰彦