紛争の内容

 依頼者は、被告にマンションの1室を貸していたが、賃料が4か月滞納となっていた。催促しても支払がなかったため、賃貸借契約を解除して、建物を明け渡してもらうよう交渉。
 しかし、賃借人は、全く退去する気配がなかった。そこで、賃借人を退去させるべくご依頼をいただいた。

交渉・調停・訴訟などの経過
 賃借人に事前に連絡をしても、連絡がつかなかった。そこで、さいたま地方裁判所に訴訟を提起した。賃借人は裁判に現れなかったので、裁判は1回で終わり、「被告は建物の明渡をせよ」という判決がでた。
 その後、賃借人に連絡を取ったが、まだ退去する気配がないので、明渡の強制執行申立をした。そして、裁判所の執行官と共に、賃借人の家に行き、明渡の「催告」をした。

本事例の結末
「催告」から、30日以内に退去しない場合は、強制的に明渡をする「断行」手続きに進まざるを得ないことを伝えたところ、断行手続前日に、自主退去した。

本事例に学ぶこと

 賃借人には、このままではどうなるかという事を説明し、自主退去を促すことが、早期の明渡に繋がる。