紛争の内容
ご依頼者は、建設業者に対し、所有している土地を資材置場として貸し出していました。当該土地は長年その建設業者に賃貸していましたが、近年になって、当該土地における騒音や置かれた資材の状況から、近隣住民のクレームのもととなっていました。
ご依頼者としては契約期間の満了を待つということも選択肢でしたが、満了後も借主が土地上に居座ってしまう場合、土地の明渡しを訴訟・強制執行により実現するために、高額な費用のかかることが予測されました。
周辺住民に対する地主としての責任を感じられたご依頼者は、当事務所にどうしたらよいかとご相談にいらっしゃいました。そこで、弁護士を介してその土地から立ち退きを求める交渉が可能であることをお伝えし、ご承諾いただいたために当事務所に交渉のご依頼をいただきました。

交渉・調停・訴訟等の経過
書面による交渉により、明渡しを進めたところ、当初は借主も立退きに消極的だったものの、一定の解決金の支払と引換えに立ち退きに応じる可能性が生じました。
解決金の額については、通常の立退料とは異なり相場のない青天井となりえたために、注意を要する交渉となりました。しかし、弁護士の経験に基づいて説得的な解決金額の算定につとめました。

本事例の結末
解決金額について借主からの納得を得たことで、一定金額の解決金による立退きを実現することが出来ました。
訴訟・強制執行による解決であれば、高額な費用が生じていたところでしたが、借主による自主的な立退きを含めた和解内容をまとめることができました。そのため、訴訟によるよりも早く・安く、立ち退きを実現することが出来ました。

本事例に学ぶこと
今回は、本来的にはご依頼者に訴訟・執行費用をご負担いただくこともお含みおきいただいた上で、交渉により解決をすることが出来ました。借主の立場も尊重した丁寧な立退き交渉により、穏当に立退きを実現することも可能であることがわかる事例となりました。
弁護士の介入は、訴訟だけではなく、慎重な交渉を行う場面でも非常に優れた効果があると分かる事例でした。

弁護士 田中 智美
弁護士 小松原 柊