賃貸アパートや賃貸マンションについて、退去時に問題になりやすいのが原状回復です。

オーナー側からは「こんなに修理するところがあるので、どのくらい請求できるか?」など、借主側からは「こんなに請求を受けているのだけど、本当に支払う必要があるの?」などの相談を受けます。

今回は、賃貸アパート・賃貸マンションの「原状回復」について、さいたま市大宮区で30年以上の歴史を持ち、「不動産専門チーム」を擁する弁護士法人グリーンリーフ法律事務所が解説を行います。

「原状回復」が意識される場面  

オーナー側の視点 

 原状回復が問題になる場面は、オーナー側から見た場合は、

 ・明らかに入居者による損傷がある場合

は、入居者負担になることが原則です。

 では、

 ・入居者によるものかどうか、判断に悩む場合

 ・一定の時間の経過で徐々に物が劣化していく場合

 ・リフォームをする場合

はどうでしょうか。

原状回復に当たるとして、入居者に負担してもらうことはできるでしょうか?

入居者側の視点

 原状回復が問題になる場面は、入居者(退去後)側から見た場合は、

 ・明らかに自身によって損傷を作った場合

は、入居者負担になることが原則です。

 では、

 ・自らが損傷の責任を負う場合だが、費用が高額に思える場合

 ・自らの責任ではないと考えられる費目まで請求されている場合

などはどうでしょうか。

 オーナー側からこのような請求が来た場合、どう対応すべきでしょうか?

「原状回復」の定義 

「原状回復」の定義

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、原状回復とは、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義されます。

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html

また、同ガイドラインの解説では、「原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことはできないことを明確化」と言っています。

この点を、オーナー側も、賃借人側も、念頭に置いておくことが重要です。

「通常の使用」とは?  

上記定義を見たときに、賃借人の故意・過失や善管注意義務違反がある場合に、賃借人(入居者)は原状回復義務を負うというのは、民法の債務不履行や不法行為の原則から言っても、納得ができるところかと思います。

他方、「その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損」についてはどうでしょうか。一概には、イメージできないような気もします。

実際、国土交通省の同ガイドラインの解説においても、一般的定義は困難、としています。

原状回復義務の範囲

「通常の使用」(通常損耗)の一般的定義は困難なものの、国土交通省ガイドラインによれば、住宅価値の減少・毀損について、

「A 賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても、発生すると考えられるもの」

「B 賃借人の住まい方、使い方次第で発生したり、しなかったりすると考えられるもの(明らかに通常の使用等による結果とは言えないもの)」

「A(+B)基本的にはAであるが、その後の手入れ等賃借人の管理が悪く、損耗等が発生または拡大したと考えられるもの」

「A(+G)基本的にはAであるが、建物価値を増大させる要素が含まれているもの」

に分類し、「B」及び「A(+B)」については、賃借人に原状回復義務があるとしています。

通常の使用は原状回復義務を負わないわけですから、Aは除外されますし、建物価値を増大させる費用を賃借人が負担する根拠はありませんから、(+G)が原状回復義務から除外されるのも当然と言えば当然と考えられます。

従って、国土交通省のガイドラインは非常に合理的であると言えます。

原状回復とグリーンリーフ法律事務所

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護士法人グリーンリーフ法律事務所の特徴

開設以来数多くの不動産に関する案件・相談に対応してきた弁護士法人グリーンリーフ法律事務所には、不動産に精通した弁護士が数多く在籍し、また、不動産専門チームも設置しています。

宅地建物取引士向けの法定講習講師を担当している他、宅地建物取引主任者試験(当時)に合格した弁護士、マンション管理士試験に合格した弁護士も在籍しています。

さらい、埼玉県内の宅地建物取引業者の皆様を会員とする「アネットクラブ」も主宰して、不動産取引の適正化や不動産問題の解決に尽力しています。

最後に

グリーンリーフ法律事務所は、設立以来30年以上の実績があり、17名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。

また、各分野について専門チームを設けており、ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。

原状回復については、オーナー側、入居者側、いずれの相談も可能です(※利益相反などでお受けできない場合はご容赦ください)。 原状回復はじめ不動産問題でお悩みの皆様は、ぜひ、弁護士法人グリーンリーフ法律事務所にご相談ください。

■この記事を書いた弁護士

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所
弁護士 野田 泰彦

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