紛争の内容
数年前に亡くなったAさんの父親は多数の不動産を所有しており、遺産分割では、Aさん含む相続人4名(A、B、C、D)が全ての不動産を4分の1ずつ共有する形で相続登記を済ませました。
しかしながら、Aさんは遠方に住んでおり、それらの不動産に共有持分を持っていても何の意味もないばかりか、維持管理に関するBさんらとのやり取りも負担に感じるようになりました。
そこで、当事務所にご依頼いただき、共有物分割の調停を申し立てることとしました。
交渉・調停・訴訟等の経過
Bさんら3名を相手に共有物分割調停を申し立てたところ、Bさんらも代理人を選任して調停に出頭し、裁判所で話し合いを重ねました。
その結果、Aさんの共有持分をCさんが全て買い取る方向で話がまとまりました。
本事例の結末
Aさんの持分をCが全て買い取る旨の調停が成立。
本事例に学ぶこと
本件では比較的スムースに調停が成立しましたが、その要因として、
①早期解決を希望するAさんが市場価格での買取りに拘らず、ほぼ固定資産評価額ベースでの提案に抑えたこと
②それでも全不動産を合わせると買取り金額は高額でしたが、共有者のうちCさんにそれだけの金額を支払うだけの資力があったこと
が挙げられます。
共有物分割の場合、このような好条件が揃わないと紛争が長引く可能性もあります。
弁護士 田中 智美

